各ワーキンググループ活動報告
(1) CEDI-WG
2023年度活動報告
- 石化協EDI標準(JPCA-BP、Chem eStandards)の維持管理と標準遵守意識の喚起・向上をミッションとして活動した。
(1)消費税の適格請求書等保存⽅式に対するWGメンバー各社の対応状況について、昨年度に引き続いてアンケートを実施し、対応が完了していることを確認した。
(2)固定電話網のIP網移行に対するWGメンバー各社における対応状況について、昨年度に引き続いてアンケートを実施し、対応が進んでいることを確認した。またEDI化の技術仕様適合認定制度では、更新・新規計9ソリューションを認定した。
(3)JPCA-BP標準書(第4版)の資料に齟齬があるため、問題点を洗い出して、WGで一点ずつ検討を加えて修正した。
(4)WG内での今後の課題や検討事項(例えば、WEBなどを活用したEDIの拡大、APIを利用した簡易な接続の必要性)に対して、情報連携プラットフォーム活用の方向性等を検討していくことを考えており、事前検討、勉強会をWG内で実施した。
なお、WEB受発注システムに関しては、可能な範囲内でWGのメンバー会社から概要説明や画面説明を紹介いただいた。
(5)EDI業務初心者向けの「EDI入門セミナー」を実施し、協会内外の34名の参加者に理解を深めていただいた。
(6)Chem eStadardsを管理している米国OAGi(Open Applications Group, Incorporated)のCEO Jim Wilson氏とオンライン会議を開催し、WGメンバーと情報交換を行った。
(2)GSCM(Global Supply Chain Management)-WG
2023年度の活動報告
- 貿易情報連携プラットフォームの継続モニタリングと、国内外の情報連携基盤の動向およびユースケース調査を実施した。
(1)TradeWaltzの継続モニタリング
継続モニタリングとして、主にTradeWaltz社のヒアリング内容を中心に、
①導入状況と導入方法、
②新機能リリース状況、
③導入拡大に向けたロードマップに分けて整理した。
(2)情報連携基盤の動向とユースケース調査
①EU発の取り組み GAIA-X:EUの価値観と基準に従って、デジタル経済のすべての参加者の相互連携を促進することを目的とした統合された安全なデータインフラストラクチャを開発するイニシアチブで、Catena-XはGAIA-X準拠の情報連携基盤である。
②日本での取り組み ウラノス・エコシステム:国としての全体最適を目指し、官民協調による、企業や業界、国境を越えたデータ連携を実現するための取り組みの総称。我が国が目指す最適なデータプラットフォーム構築を推進。
③Digital Product Passport (DPP):EUにおけるサーキュラーエコノミーの取り組みの中でも先行している、製品のサスティナビリティに関する情報をデジタルフォーマットで提供するシステム。EVバッテリーの情報を開示する「電池パスポート(battery passport)」は2025年にも義務化される見通し。
④これらの調査を踏まえて、化学会社で考慮すべき点として、DPP対象製品の拡大、社内システムの対応、公益性のある情報連携を整理した。