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原料ナフサの動向

  • 日本の石油化学工業は、ナフサを主原料としており、その約6割を韓国、サウジアラビア、カタール、インド、UAE等から輸入している。
  • ナフサ価格は、原油価格と基本的には連動している。2007年に発生したアメリカのサブプライムローン問題に起因し、投機マネーの流入と円安傾向により原油市況は急騰、2008年年央に国際的原油価格指標であるWTI原油価格は、145ドル/バレル(7月3日終値)の史上最高値を記録した。
  • この時期、ナフサ価格もリンクして上昇し、第3四半期の輸入価格は前年同期比で約1.5倍の83,800円/klとこれも史上最高値を記録した。

    その後、金融危機による米国経済のリセッション懸念等から、一転して原油市況は急落、更にリーマンショックから世界同時不況へと進み、歴史的な急激かつ大幅な下落となった。ナフサ価格も原油価格に連動し、2009年第一四半期には25,000円/klまで急落した。
  • 世界経済は、2009年春から夏にかけて最悪期を脱し、特に中国などアジア地域の回復は著しく、2010年春頃からは米国における経済指標も好調を示し原油価格は上昇基調へと入り、2011年になると、中東やアフリカ諸国における政情不安から原油価格は100ドル/バレルを超え、欧州の債務問題による景気後退が懸念され一時的に下落したが、その後のEUの取組みやイランの核開発問題による地政学的リスクの高まりから、再び上昇基調へと転じた。
  • 2012年は、年央まで上昇傾向で推移し、その後、欧州債務問題の再燃やドル高から下落したが、イラン情勢等が悪化し地政学的リスクの高まりから再び上昇傾向に転じ、WTI原油価格でみると100ドル/バレル近辺で推移した。2014年年央になると、中国や欧州における景気減退等による原油需要の鈍化に対して、米国のシェールオイルの増産やOPECの生産量据え置き決定等により、供給過剰から原油市況は下落を始め、ナフサ価格はこれにリンクし、2016年第二四半期には3万円/klを切る水準となっている。

ナフサ原油価格推移

ナフサ原油価格推移
(注):財務省「貿易統計」CIF価格

日・米・欧エチレン原料構成比(2011年)

日・米・欧エチレン原料構成比
(注)日本は経済産業省、米国、欧州は業界調べ

ナフサの国産・輸入量推移

ナフサの国産・輸入量推移
(注) 1. 国産は経済産業省「資源・エネルギー統計」,輸入は財務省「貿易統計」
  2. (%)は輸入比率